bibliophilia ? alcoholic ?

The Days of Whiskies and Books

秘境 とは?

秘境、冒険譚、すきです。小栗虫太郎『 人外魔境 』とか。
で、これ。現代の、奇跡的に残された秘境の探検ものである。



僕もお世話になっている NPO法人
『小笠原自然文化研究所』
の季刊誌である。
『 ibo (あいぼ) 』 とは Institute of Boninology の略/愛称。
boninology は小笠原の旧名 『ボニン(無人、むにん)』 に
「学問」 を意味する "-logy" をつけた造語である。いわば 『 小笠原学 』。

僕の大先輩で、学生の頃より40年近く、
小笠原に骨を埋めかけている大先輩が立ち上げた
小笠原の自然と文化を考えるための研究所である。

で、その ibo と首都大学東京 が中心になって、
あの "絶海の孤島" 南硫黄島を25年ぶりに調査した、
その探検記、いや、そんなかしこまったものではない
熱い生の声である。

小笠原自体が海の真ん中に浮かぶ『 海洋島 』、
その中心である父島列島
南硫黄島はそこからさらに漁船で17時間、
海の真ん中にぽつんと浮かぶ、まさに『 絶海の孤島 』である。

接岸できる桟橋もない 無人島。
その狭い海岸線に張り付くようにベースキャンプを設けて
落石に注意しながらのサバイバルの日々。
今号の『 研究成果篇 』ももちろん興味深いが、
やっぱり、i-bo は、その日々を綴ったサポート篇、エピソード篇の
生々しい話が面白い。
その文章には、チームの、メンバーの、
「いつか来たかった」という熱い想いがあふれている。

興味のある方はぜひ
小笠原自然文化研究所』まで。

うーん、いってみたかった。いや、むりむり。
T君、せめて貝類のサンプルは、見させてね。